2023年確定申告もコロナで申告期限延長は可能。去年との違いと注意点

2023年3月15日期限の確定申告(令和4年分確定申告)も、コロナによる申告期限の延長は可能です。

ただし、去年までと手続きが変わっていて気をつける点もあるので、そのあたりも解説します。

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2023年確定申告もコロナで申告期限延長は可能

去年は4月15日までなら申告書にコロナ延長の旨を記載するだけで対応できましたが、今回はその方法はできません。

2023年は「災害による申告、納付等の期限延長申請書」という書類を提出する必要があります。

「災害による申告、納付等の期限延長申請書」の提出

2023年確定申告で、コロナによる申告期限の延長をする場合には、「災害による申告、納付等の期限延長申請書」という書類を提出しないといけません。

こんな書類です。

取り扱いと記載例をみていきます。

提出期限と延長期間

この書類の提出期限は、原則として災害のやんだ日から1ヶ月以内です。

つまり、コロナの影響が収まってから1ヶ月以内に提出する必要があります。

そして実際に延長できる期間は「その理由がやんだ日から2か月以内」です。

なので、申告期限の延長は、最長でもコロナによる影響が収まった日から2ヶ月までとなります。

実際のところは、確定申告書の提出と同時にこの申請書を提出するという対応が分かりやすいかなと思います。

被災状況の記載が必要

申請書には、「被災状況」の記載が必要となります。

コロナになってしまい、通常の申告期限まで業務ができない状況を具体的に記載します。

例えば、

  • コロナになってしまい○月○日まで外出できず、申告の必要書類の入手に時間がかかり期限までに申告できなかった
  • ○月○日にコロナになり療養が長引き、担当者と連絡がとりづらい状況になり期限までに申告できなかった

と言った感じです。

記載例

実際の記載例です。

被災状況も例のように具体的に書きます。

申請期限の日付は、コロナが収まっていれば2ヶ月以内の日付を記載します。

ですが、実際には確定申告書とこの申請書を一緒に出して、その提出日を記載した方がわかりやすくはなります。

なお、証拠書類などの添付書類の提出は必要ありません。

2023年確定申告のコロナ延長の注意点

2023年確定申告のコロナ延長の注意点についてまとめました。

コロナ延長が適用できる対象者と事由

対象者は、以下のように確定申告の作成に関係する人となっています。

  • 納税者自身
  • 代行している税理士、税理士事務所の職員など
  • 会社の役員や経理責任者など

対象事由としては、主に以下のような理由が該当します。

  • 感染した
  • 発熱等により感染の疑いがある
  • 濃厚接触者になった
  • 基礎疾患があり、感染により重症化のおそれがある
  • 上記の理由で、通常の業務体制を維持することが難しいなど

納付期限日=申告書の提出日

延長した場合の納付期限日は、申告書の提出日となります。

なので、ご自身で納付書等で納税をしている場合は、申告日に納税も済ませないといけないので注意が必要です。

振替納税をしている場合は、申告書提出後、指定の口座から後日引き落としとなりますので、特段手続きは必要ありません。

税務署から状況について確認される可能性はある

状況によっては、税務署から確認の問い合わせがある可能性はあります。

これまで問い合わせがあったという事はあまり聞いたことがないですが、去年までとはコロナに対する取り扱いも変わってきているので、あまりに提出が遅い等の場合は問い合わせがあるかもしれません。

その際は、現状を伝えましょう。

申請書は確定申告書作成コーナーで作成できない

この延長申請書は、国税庁の「確定申告書作成コーナー」からは作成できません。

e-Taxソフトを使って提出するか、国税庁HPから申請書をダウンロードして郵送するかになります。

ただこのe-Taxソフト、結構めんどくさいです…

「e-Taxソフトのダウンロードコーナー」

国税庁[手続名]災害による申告、納付等の期限延長申請

その他の税目も対応対象

所得税の確定申告だけでなく、消費税、法人税、相続税その他の税目も対象となっています。

また青色申告の承認申請書などの申請書も対象です。

まとめ

2023年提出分確定申告のコロナ延長について、取り扱いと注意点を解説しました。

万が一の場合は、このような救済措置があるので、コロナにかかって期限が間に合わない場合も落ち着いて対応するようにしましょう。