最低限どのくらいの売上があれば、事業を継続できるか。
最低限出ていくお金から逆算して考えます。
必要な支払いから逆算して考える
事業を継続していくためには、最低限どれくらいの売上が必要か。
結論から言うと、事業をしていて必ず発生する支払いと同じ分の利益だけ最低限確保できていれば、事業は継続できます。
事業が継続できなくなる状態とは、これ以上支払いができない、つまりは手元の資金が尽きてしまうような状態です。
「事業を最低限続けていくため」という点だけで考えると、その支払いを賄えるだけの利益を確保できていれば、ひとまずは事業を継続できるわけです。
事業の継続で必ず発生する費用とは、一般的には、家賃、人件費、光熱費など固定費と言われるものです。
業種によっても異なりますが、共通するのは「売上の増減に関係なく発生する支払い」と考えておけばいいでしょう。
加えて、借入がある場合は、その返済額も考慮しないといけません。なので、
・固定費+借入返済額
を払えるだけのお金は、常に手元にある状態にしておかなければなりません。
大事なのは売上よりも利益
では、その支払いを賄う利益とは、何を指すのかというと、
それは、売上から原価を引いた利益のことをいいます。
この利益は粗利又は売上総利益と呼ばれますが、この粗利の額を、支払い分は最低限確保しなければなりません。
仕入れがない業種であれは、売上がそのまま粗利となりますが、
そうでなければ、仕入・原価に対してどのくらいの粗利率を設定して売上とするか、ということが大事になってきます。
例え売上が多くても、原価に圧迫されて粗利率が悪ければ資金繰りを圧迫しますし、
逆に大きく稼いでいなくても、十分な利益を確保できていれば、効率的よく経営できているといえます。
粗利率は業種によって様々ですが、どの事業でも粗利率のチェックは欠かせません。
適切に管理できていないと、事業全体の数字が破綻してしまい、誤った経営判断の原因にもなってしまいます。
そのためにも、日々の経理を正しく行っていくことが大事です。
事業計画は必ず作る
事業の見通しを立てていくためにも、事業計画は必ず立てましょう。
事業計画と聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、だいたいの数字、簡易的なもので構いません。
頭の中だけで完結させるのではなく、Excel等で実際に数字を入れて作成しましょう。
計画を立てて、実績の数字と比較する事が大事です。
年々、事業環境も変化するでしょうし、その都度必要な売上というのも変わるかもしれません。
翌期の計画、3年・5年・10年計画と短期、中期、長期といったスパンで区切って作成するのもおすすめです。