税務調査とは具体的に何をするのか。簡単に書いてみました。
税務調査ってなに
税務調査は、税務署の調査官が、提出した申告書が正しく作成されているか、税金が正しく計算されているかどうかを調査するものです。
多くの場合、直近3期分の申告について調べられます。
調査官が実際にに見る資料としては、主に以下が多いです。
- 帳簿(会計ソフトの処理を印刷したもの)
- 証票関係(請求書、領収書、契約書など)
- 給与台帳などの人件費関係
- 消費税関係
調査官が適宜質問や資料を依頼してくるので、それらに対応していくことになります。
税務調査がどれくらいの頻度で来るのか、いつ来るか、というのは決まっているわけではありません。
3年ごと、5年ごと、10年に1回という場合もありますし。
かと言って、税務署側も適当に選んでいるわけではなく、申告書・決算書を署内予め調べてある程度の目星をつけてきます。
調査官や調査期間は、事業規模にもよりますが、
- だいたい1~2人、多くて3人。
- 2~3日間
というケースが多いです。
スモールビジネスなら調査官1名、1~2日間が多いと思います。場所は会社で行います。
税務調査の基本的な流れ
税務調査の基本的な流れです。
- 事前の連絡
税務署から税務調査をするという旨の連絡が来ます。
顧問税理士がいれば、そちらに連絡が入ります。
調査日程の候補を税務署から提示されるので、調整し、決定します。
日程は、柔軟に対応可能なので、こちらの希望はきちんと伝えるようにしましょう。
調査当日までの間に、資料の準備や処理についての確認など、税理士と打ち合わせをします。
- 調査当日
時間はだいたい10時~16時くらいという場合が多いです。調査初日の午前中は、社長へのヒアリングがメインです。
事業の内容、会社組織、ビジネスモデル(仕入れから売上、入金確認までの一連の流れ)などについて聞かれます。
経理担当者がいる会社であれば、社長の都合がつかない場合はこの時間帯と、最後の総括だけ最低限同席していればOKです。
調査官が資料を調査し、質問されれば、それに適宜対応します。
調査最終日の最後に、総括として論点になった点の整理、また、見解に相違があった点については宿題として持ち帰りになります。
調査当日だけで全て終わるという事は基本的にありません。
- 調査後
宿題になった点について、調査官と資料等のやり取りをして、結論を出します。
ここは税理士が調査官とやり取りします。実際ここに一番時間と労力を割きます…
そして、結果に修正項目があれば、修正申告をして、修正分の納税をします。
ここまでで調査は終了です。
必要以上に恐れない
税務調査と聞くと、「怪しまれてるのか?」とか「怖い」とほとんどの方はいい気持ちはしないでしょう。
ですが、必要以上に恐れないという事も大事です。
怪しまれてるからくるというわけでもなく(そういう事をしていないのが前提ですが)、
「税務調査は定期的にくるもの」と心構えておきましょう。
いざという時に、慌てずに準備をして臨めるようにしておきましょう。
税務調査が、会社の経理について見直すいい機会になることもあります。